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今度のパナソニックの
ドラム式洗濯機は
やばい…?

乾燥性能が落ちる元凶は、
「髪の毛」だった。

2026.08.29 | ゆうや

ドラム式洗濯機に、新しい風が吹くかもしれません。

最近では洗浄能力や乾燥機能はどのメーカーも優秀になって、電気代・水道代くらいでしかメーカー間の差が見えなくなっていました。1年ごとに発売されていく、機能進化がほぼない義務新商品。

家電量販店の売り場で、同じような白いドラム式洗濯機の列を前に腕を組んで首をかしげる棒人間のイラスト
ここ数年の、正直な気持ちです。

もう、スマホ業界のような「どのスマホ買っても外れはない」面白みもない界隈になっていましたが、一筋の希望の光がさしてきました。

それが、2026年10月1日発売のパナソニック新型“LXシリーズ”。Aから数えて6つ目、Fシリーズ「乾燥性能の長期化」「使いやすさ」にメスを入れてきました。

4つの注目ポイント

明るい部屋に置かれた白いドラム式洗濯機の写真
毎年恒例の新型発表。今年は、様子が違いました。※写真はイメージです

「汚れ剥がしコース」や「ダウンジャケットコース」など新しいことに年々挑戦していましたが、いまいち肩透かし感が否めなかったパナソニック。今回、僕の心をつかんだのは4つです。

注目ポイント判定ひとこと
① 乾燥性能が長持ち髪の毛を99.9%ブロック
② 自動投入の手入れが自動化ただしタンクは別
③ 液晶と操作リング127F・125Fのみ
④ DDモーターによる低騒音化乾燥は逆に大きくなった

ピンクはポジティブ。青紫は心配です。
基本はポジティブなんですけど。心配性なもんで、、、

乾燥性能が長持ち

これが一番の興奮ポイント。

乾燥したてのふわふわのタオルを抱える親子の写真
このふわふわが、ドラム式の存在意義。

乾燥性能はドラム式洗濯機の代名詞。それが1、2年で乾燥時間が長くなっていったり、半乾き製造機になったら嫌じゃないですか。20万〜30万で買ったのに。

洗濯機から出したタオルを広げると下半分がまだ湿っていて、困惑している棒人間のイラスト
これが“半乾き製造機”です。

そんな我らの気持ちを汲んだパナソニックは、乾燥フィルターをサイクロン方式に一新。その名も“乾燥長もちユニット”

劇場のステージでスポットライトを浴びる乾燥長もちユニットと、それを紹介する棒人間のイラスト
まさかの劇場デビュー。

そのまますぎない、、、? ※サイクロン方式は業界初らしい。。。

ネーミングセンスは置いといて、“乾燥長もちユニット”は乾燥機能低下の一番の要因である“髪の毛”をサイクロン方式で絡め取ることで、乾燥機能の長期化を実現しました。

急に“髪の毛”、、、?となりましたよね

“髪の毛”は乾燥機能を低下させる元凶なんです。

乾燥機能の低下は、乾燥フィルターの先にある“熱交換器”にホコリが溜まることによって起こっていました。パナソニック以外のメーカーも、熱交換器にホコリがたまらないようにめちゃくちゃ力を入れています。従来のドラム式洗濯機では、乾燥フィルターで大半のホコリをキャッチ。しかも微細なホコリが熱交換器に付着しても自動洗浄される徹底ぶり。

一見、ホコリが入る隙がないように見えますが、実は穴がありました。

“髪の毛”です。

意外にも“髪の毛”はフィルターを通り抜けて、乾燥機能の心臓“熱交換器”に絡まります。そこにホコリが堆積して、乾燥機能を下げていたのです。

従来(フラットフィルター) 風がまっすぐ当たるので、髪の毛が押しつけられる 乾燥フィルター 湿った空気 すり抜ける 熱交換器 髪の毛にホコリが積もる NEW(サイクロン方式の乾燥長もちユニット) 風が回るので、髪の毛が張り付かない 円筒フィルター(2本) 湿った空気 ここで捕まえる 99.9%以上ブロック キレイな風だけ 熱交換器 詰まりにくい 乾燥糸くずボックスへ
風の当て方を変えただけ。それだけで、髪の毛が通らなくなった。

いつも乾燥フィルターを掃除するとき、髪の毛がそこそこ付いてるんですよね。僕のドラム式洗濯機の乾燥機能が低下しそうで怖い。

乾燥フィルターを引き出して、メッシュに絡んだ黒い髪の毛を見つめる棒人間のイラスト
心当たり、ありますよね。

99.9%カット、信じていいのか

そんな乾燥機能低下の元凶を、新商品のFシリーズは99.9%カットしちゃうらしい。CMでよく見る数字ですが、大企業が堂々と言っているので素直に信じましょう。はい。

ただし、搭載機種に注意。

“乾燥長もちユニット”が載るのは、NA-LX129FとNA-LX127Fの2機種だけです。125F・123Fには載りません。「Fシリーズだから安心」ではないので、そこだけご注意を。

なぜ、今まで見つからなかったのか

研究室で白い家電部品を前に腕を組んで首をかしげる研究者の写真
試験室の機械はきれい。修理から戻った機械は詰まってる。なぜ? ※写真はイメージです

なぜ髪の毛が犯人だと分かったのか。その経緯が、パナソニック公式の開発者インタビューにめちゃくちゃ面白く書いてあります。詳しい話は開発者の方々のインタビュー記事をご覧あれ

ざっくり言うと、社内の試験では熱交換器にホコリが溜まらなかったんです。でも修理で戻ってきた実機には溜まっている。この差はなぜ生まれるんだ、と。それで修理現場の実機を200台以上調べたら、どれも最初に髪の毛が付いていた——という話。

ヒートポンプ式を採用したのが2005年。そこから21年かかっています試験室の中だけ見ていたら、永遠に見つからなかったやつですね。

おまけの「ボタンひとつ」

しかも、おまけでホコリや髪の毛を糸くずボックスに溜めることで、ボタンひとつで捨てられるらしい。

1 円筒フィルター 糸くずとキレイな空気を 分離させる 2 乾燥糸くずボックス 糸くずを塊にしながら ボックス内に溜める 本体上部に収まる (トップユニット)
円筒フィルターで分けて、ボックスに溜める。この2つで1セット。

ただ実際に使いやすいかは使ってみないとわからないけど、ちなみに洗濯後に乾燥フィルターのホコリを取るの好きだから、個人的にはボタンにしなくていい派。

自動投入の
お手入れが自動化

かゆいところに手が届くとは、これのこと。

作業台に分解されたドラム式洗濯機の部品が並ぶ写真
洗濯機の中身は、こんなに部品だらけ。※イメージです

洗剤を自動で入れてくれるという代償に、新しくお手入れをする場所が増えるという、等価交換の原理に従っていたけど、Fシリーズからは自動になるのはありがたい。※業界初パート2。

ただし、タンクは別の話

ただ忘れてはいけないのは、“タンク”のお手入れは定期的に必要なことです。お手入れのタイミングは、

  1. タンク内の液剤がゼリー状になっているとき
  2. 洗剤などの銘柄や、「選べるタンク」の液剤の種類を変えるとき

問題は「ゼリー状」のほう

問題は1です。2は種類を変える際に必然的にタンクを開ける必要があるので大丈夫だけど、1は液剤がゼリー状になっているなんて、ちゃんと開けてみないとわからない

最強のめんどくさがりの僕だと、液剤が減ってきたときに足すだけでタンクの中身を見ないから、ゼリー状のまま一生洗濯していることもありえます。

洗剤タンクを開けたら中身が黄緑色のゼリー状に固まっていて、無言で固まる棒人間のイラスト
開けなければ、気づけません。

これらの改善は、次のGシリーズ(仮)に期待したいですね。

こちらも搭載機種に注意。

経路の自動洗浄が付かないのはNA-LX123Fだけ。129F・127F・125Fには載ります。①より対象は広いです。

液晶と操作リング

127Fと125Fのみ。

操作ボタンがたくさん並ぶドラム式洗濯機のパネルを前に頭をかく男性の写真
ボタン、多いんですよ。※写真はイメージです

これは、パナソニック的に改良してよかったんでしょうか?

今までは最上位のLX-129はタッチパネルなのですが、それ以下のモデルは皆さんが想像する操作ボタンがたくさんついてるやつです。

ボタンだらけが、リング1個になった

今回は127F・125Fの操作が一新。ごちゃごちゃした操作ボタンが、液晶と操作リングの2つに凝縮。液晶画面を見ながら、操作リングですべての操作ができるようになりました。

僕はNA-LX129CLを使っているのですが、タッチパネルは操作画面がコンパクトで操作が簡単です。気づけば、ボタンがごちゃごちゃある洗濯機を使えない体になってしまいました。

最上位を買う理由が、減った

パナソニックはそんな金づるに、安いモデルを買わせるという“新たな選択肢”を与えてしまいました。

129F買わせる気あるんかな、、、

量販店のみなさん、がんばれ。

DDモーター搭載
による低騒音化

正直、懸念点です。

洗濯機の駆動部を検証する開発エンジニアたちの写真
中の人たちの試行錯誤に感謝。※イメージです

従来パナソニックが搭載していたとされる“ベルト駆動式”という洗濯槽を動かす仕組みから、“DDモーター”に変更されたことにより、消耗部品が減ることで故障しにくくなり、運転時の音が小さくなるとされています。

価格ドットコムに生息するDDモーター信者兼アンチパナソニックたちが駆逐されたことは喜ばしい話ですが、本当に低騒音化するのか疑問です。個人的には今でも静かなので、これ以上低騒音化する必要ないと思います。

EとF、並べてみた

前モデルEシリーズと、新モデルFシリーズの運転音を並べてみます。

洗い脱水乾燥
NA-LX129E32dB41dB46dB
NA-LX129F32dB36dB48dB

???

乾燥時の音、大きくなってない?

確かにドラム式洗濯機は脱水時の音が一番大きいので、脱水時が−5dBしたのは喜ばしいですが、それによって乾燥時の音が+2dBしてしまっては、全体的に低騒音化したと言えるのか、、、

DDモーターにせっかく変えたのに、、、

ただ、これはパナソニックだけの話じゃない

気になったので、他社の最上位機種も調べてみました。

機種洗い脱水乾燥
パナソニック NA-LX129F32dB36dB48dB
東芝 TW-127XP532dB37dB48dB
シャープ ES-12X132dB39dB42dB
日立 BD-STX130M34dB37dB49dB

脱水は、4社で一番静かだった

脱水36dBは4社で一番静かでした。ここはちゃんと効いてる。低騒音化の主張自体は、嘘じゃないです。

そして乾燥は、東芝と同じ48dB。日立より静か。シャープにだけ6dB負けているという結果でした。

もうひとつ気づいたことがあって。パナソニックの低騒音のページ、見出しにこう書いてあるんです。

低騒音設計(洗濯行程において)

この括弧、東芝の公式ページにも同じように付いています。「洗濯行程において」。つまり乾燥は含みませんよ、と。

なぜ「洗濯行程において」なのか

図書館の中が40dB。乾燥はどのメーカーも、そこを超えてくる。だから各社そろって「洗濯行程において」と書くわけです。

パナソニックも東芝も、数字自体は隠していません。目盛りに並べてちゃんと出している。ただ、見出しには使わない。

乾燥まで回すために買う機械なのに、静かさの説明は洗いと脱水でされている。ここまで調べて、「夜に回す人が気にするのは、48dBのほうでは?」と突っ込みかけました。

夜の洗面所で運転中の洗濯機に頭を近づけ、耳をすませる棒人間のイラスト
で、実際の夜は、どうなのか。

実際に夜回している人に、聞いてみた

同じLXシリーズのNA-LX129Dを使っている母に聞いてみたら、返ってきたのは意外な答えでした。

「気になるのは乾燥の音より、脱水の揺れ」だそうです。

言われてみれば、僕も深夜に洗濯乾燥まで回して、気にせず寝ています。乾燥の音は一定の連続音だから、慣れてしまえば空調と同じ。一方の脱水は、音というより揺れが床を伝わってくる。時間は短いのに、存在感はある。

そう考えると、Fシリーズの改良は的を外していません。脱水−5dB、W流体バランサーは5重から7重へ、そしてDDモーター。パナソニックが手を入れたのは、まさに脱水まわりです。数字の並びだけ見ると「乾燥+2dBかよ」と突っ込みたくなるけど、生活の実感としては、正しいところにメスが入っている。

……とはいえ、乾燥の音がなぜ上がったのかの説明は、してほしいですけどね。

まとめ

月明かりの差す夜の部屋で、静かに運転しているドラム式洗濯機の写真
買った日の性能のまま、長く回ってほしい。※写真はイメージです

サイクロン式で熱交換器への髪の毛の侵入を99.9%ブロックして実現させた“乾燥機能の長期化”と、洗剤自動投入のお手入れ一部自動化という“新たな進化点”。そしてLXシリーズ廉価版機種の“使いやすさ”を引っ提げてきた、LXのFシリーズ。

一部、低騒音化がされていないというおちゃめな部分を残しつつ、長く安心に使えるドラム式洗濯機と言えるのではないでしょうか。

冒頭に「電気代・水道代くらいでしかメーカー間の差が見えなくなった」と書きました。今回パナソニックがやったのは、“買った時の性能がどれだけ続くか”という新しい土俵を作ったことだと思います。カタログの数字じゃなくて、3年後の数字で勝負しにきた。

ここで差がつくなら、この界隈もまだ面白くなりそうです。

でも、お高いんでしょう?

お高いです。

家電量販店で「¥398,000」の値札を見て、のけぞる棒人間のイラスト
ここからが、元販売員の出番です。

ただ、量販店で大幅値下げできるコツを書いてある記事がちょうど良くあるので、ご一読を。

家電量販店で最大限値引きさせる方法を読む

実際の実機の確認や、口コミが出ましたら、また記事を上げていきたいと思います。

それではまた。

※本記事はNA-LX129Fの発売前に、パナソニック公式サイトおよび報道発表資料をもとに執筆しています。実機での検証は行っていません。
※運転音・消費電力量・使用水量は各社公式サイトの記載値(日本電機工業会自主基準による)です。日立BD-STX130Mは洗濯13kg・乾燥7kg、東芝TW-127XP5は乾燥7kgで、パナソニック・シャープ(乾燥6kg)とは測定容量が異なります。
※価格・仕様は2026年8月時点の情報です。実売価格は店舗・時期により変動します。
※「乾燥長もちユニット」の99.9%以上ブロックはパナソニック当社調べ。リント0.4g・髪の毛0.01gを送風運転後、熱交換器自動洗浄を200サイクル運転した過酷条件での、NA-LX129Eとの比較です。使用条件によって効果は異なります。

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