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乾燥性能が落ちる元凶は、
「髪の毛」だった。
ドラム式洗濯機に、新しい風が吹くかもしれません。
最近では洗浄能力や乾燥機能はどのメーカーも優秀になって、電気代・水道代くらいでしかメーカー間の差が見えなくなっていました。1年ごとに発売されていく、機能進化がほぼない義務新商品。
もう、スマホ業界のような「どのスマホ買っても外れはない」面白みもない界隈になっていましたが、一筋の希望の光がさしてきました。
それが、2026年10月1日発売のパナソニック新型“LXシリーズ”。Aから数えて6つ目、Fシリーズは「乾燥性能の長期化」と「使いやすさ」にメスを入れてきました。
「汚れ剥がしコース」や「ダウンジャケットコース」など新しいことに年々挑戦していましたが、いまいち肩透かし感が否めなかったパナソニック。今回、僕の心をつかんだのは4つです。
| 注目ポイント | 判定 | ひとこと |
|---|---|---|
| ① 乾燥性能が長持ち | ◎ | 髪の毛を99.9%ブロック |
| ② 自動投入の手入れが自動化 | ◎ | ただしタンクは別 |
| ③ 液晶と操作リング | ◎ | 127F・125Fのみ |
| ④ DDモーターによる低騒音化 | △ | 乾燥は逆に大きくなった |
ピンクはポジティブ。青紫は心配です。
基本はポジティブなんですけど。心配性なもんで、、、
これが一番の興奮ポイント。
乾燥性能はドラム式洗濯機の代名詞。それが1、2年で乾燥時間が長くなっていったり、半乾き製造機になったら嫌じゃないですか。20万〜30万で買ったのに。
そんな我らの気持ちを汲んだパナソニックは、乾燥フィルターをサイクロン方式に一新。その名も“乾燥長もちユニット”。
そのまますぎない、、、? ※サイクロン方式は業界初らしい。。。
ネーミングセンスは置いといて、“乾燥長もちユニット”は乾燥機能低下の一番の要因である“髪の毛”をサイクロン方式で絡め取ることで、乾燥機能の長期化を実現しました。
“髪の毛”は乾燥機能を低下させる元凶なんです。
乾燥機能の低下は、乾燥フィルターの先にある“熱交換器”にホコリが溜まることによって起こっていました。パナソニック以外のメーカーも、熱交換器にホコリがたまらないようにめちゃくちゃ力を入れています。従来のドラム式洗濯機では、乾燥フィルターで大半のホコリをキャッチ。しかも微細なホコリが熱交換器に付着しても自動洗浄される徹底ぶり。
一見、ホコリが入る隙がないように見えますが、実は穴がありました。
“髪の毛”です。
意外にも“髪の毛”はフィルターを通り抜けて、乾燥機能の心臓“熱交換器”に絡まります。そこにホコリが堆積して、乾燥機能を下げていたのです。
いつも乾燥フィルターを掃除するとき、髪の毛がそこそこ付いてるんですよね。僕のドラム式洗濯機の乾燥機能が低下しそうで怖い。
そんな乾燥機能低下の元凶を、新商品のFシリーズは99.9%カットしちゃうらしい。CMでよく見る数字ですが、大企業が堂々と言っているので素直に信じましょう。はい。
ただし、搭載機種に注意。
“乾燥長もちユニット”が載るのは、NA-LX129FとNA-LX127Fの2機種だけです。125F・123Fには載りません。「Fシリーズだから安心」ではないので、そこだけご注意を。
なぜ髪の毛が犯人だと分かったのか。その経緯が、パナソニック公式の開発者インタビューにめちゃくちゃ面白く書いてあります。詳しい話は開発者の方々のインタビュー記事をご覧あれ。
ざっくり言うと、社内の試験では熱交換器にホコリが溜まらなかったんです。でも修理で戻ってきた実機には溜まっている。この差はなぜ生まれるんだ、と。それで修理現場の実機を200台以上調べたら、どれも最初に髪の毛が付いていた——という話。
ヒートポンプ式を採用したのが2005年。そこから21年かかっています。試験室の中だけ見ていたら、永遠に見つからなかったやつですね。
しかも、おまけでホコリや髪の毛を糸くずボックスに溜めることで、ボタンひとつで捨てられるらしい。
ただ実際に使いやすいかは使ってみないとわからないけど、ちなみに洗濯後に乾燥フィルターのホコリを取るの好きだから、個人的にはボタンにしなくていい派。
かゆいところに手が届くとは、これのこと。
洗剤を自動で入れてくれるという代償に、新しくお手入れをする場所が増えるという、等価交換の原理に従っていたけど、Fシリーズからは自動になるのはありがたい。※業界初パート2。
ただ忘れてはいけないのは、“タンク”のお手入れは定期的に必要なことです。お手入れのタイミングは、
問題は1です。2は種類を変える際に必然的にタンクを開ける必要があるので大丈夫だけど、1は液剤がゼリー状になっているなんて、ちゃんと開けてみないとわからない。
最強のめんどくさがりの僕だと、液剤が減ってきたときに足すだけでタンクの中身を見ないから、ゼリー状のまま一生洗濯していることもありえます。
これらの改善は、次のGシリーズ(仮)に期待したいですね。
こちらも搭載機種に注意。
経路の自動洗浄が付かないのはNA-LX123Fだけ。129F・127F・125Fには載ります。①より対象は広いです。
127Fと125Fのみ。
これは、パナソニック的に改良してよかったんでしょうか?
今までは最上位のLX-129はタッチパネルなのですが、それ以下のモデルは皆さんが想像する操作ボタンがたくさんついてるやつです。
今回は127F・125Fの操作が一新。ごちゃごちゃした操作ボタンが、液晶と操作リングの2つに凝縮。液晶画面を見ながら、操作リングですべての操作ができるようになりました。
僕はNA-LX129CLを使っているのですが、タッチパネルは操作画面がコンパクトで操作が簡単です。気づけば、ボタンがごちゃごちゃある洗濯機を使えない体になってしまいました。
パナソニックはそんな金づるに、安いモデルを買わせるという“新たな選択肢”を与えてしまいました。
129F買わせる気あるんかな、、、
量販店のみなさん、がんばれ。
正直、懸念点です。
従来パナソニックが搭載していたとされる“ベルト駆動式”という洗濯槽を動かす仕組みから、“DDモーター”に変更されたことにより、消耗部品が減ることで故障しにくくなり、運転時の音が小さくなるとされています。
価格ドットコムに生息するDDモーター信者兼アンチパナソニックたちが駆逐されたことは喜ばしい話ですが、本当に低騒音化するのか疑問です。個人的には今でも静かなので、これ以上低騒音化する必要ないと思います。
前モデルEシリーズと、新モデルFシリーズの運転音を並べてみます。
| 洗い | 脱水 | 乾燥 | |
|---|---|---|---|
| NA-LX129E | 32dB | 41dB | 46dB |
| NA-LX129F | 32dB | 36dB | 48dB |
???
乾燥時の音、大きくなってない?
確かにドラム式洗濯機は脱水時の音が一番大きいので、脱水時が−5dBしたのは喜ばしいですが、それによって乾燥時の音が+2dBしてしまっては、全体的に低騒音化したと言えるのか、、、
DDモーターにせっかく変えたのに、、、
気になったので、他社の最上位機種も調べてみました。
| 機種 | 洗い | 脱水 | 乾燥 |
|---|---|---|---|
| パナソニック NA-LX129F | 32dB | 36dB | 48dB |
| 東芝 TW-127XP5 | 32dB | 37dB | 48dB |
| シャープ ES-12X1 | 32dB | 39dB | 42dB |
| 日立 BD-STX130M | 34dB | 37dB | 49dB |
脱水36dBは4社で一番静かでした。ここはちゃんと効いてる。低騒音化の主張自体は、嘘じゃないです。
そして乾燥は、東芝と同じ48dB。日立より静か。シャープにだけ6dB負けているという結果でした。
もうひとつ気づいたことがあって。パナソニックの低騒音のページ、見出しにこう書いてあるんです。
低騒音設計(洗濯行程において)
この括弧、東芝の公式ページにも同じように付いています。「洗濯行程において」。つまり乾燥は含みませんよ、と。
図書館の中が40dB。乾燥はどのメーカーも、そこを超えてくる。だから各社そろって「洗濯行程において」と書くわけです。
パナソニックも東芝も、数字自体は隠していません。目盛りに並べてちゃんと出している。ただ、見出しには使わない。
乾燥まで回すために買う機械なのに、静かさの説明は洗いと脱水でされている。ここまで調べて、「夜に回す人が気にするのは、48dBのほうでは?」と突っ込みかけました。
同じLXシリーズのNA-LX129Dを使っている母に聞いてみたら、返ってきたのは意外な答えでした。
「気になるのは乾燥の音より、脱水の揺れ」だそうです。
言われてみれば、僕も深夜に洗濯乾燥まで回して、気にせず寝ています。乾燥の音は一定の連続音だから、慣れてしまえば空調と同じ。一方の脱水は、音というより揺れが床を伝わってくる。時間は短いのに、存在感はある。
そう考えると、Fシリーズの改良は的を外していません。脱水−5dB、W流体バランサーは5重から7重へ、そしてDDモーター。パナソニックが手を入れたのは、まさに脱水まわりです。数字の並びだけ見ると「乾燥+2dBかよ」と突っ込みたくなるけど、生活の実感としては、正しいところにメスが入っている。
……とはいえ、乾燥の音がなぜ上がったのかの説明は、してほしいですけどね。
サイクロン式で熱交換器への髪の毛の侵入を99.9%ブロックして実現させた“乾燥機能の長期化”と、洗剤自動投入のお手入れ一部自動化という“新たな進化点”。そしてLXシリーズ廉価版機種の“使いやすさ”を引っ提げてきた、LXのFシリーズ。
一部、低騒音化がされていないというおちゃめな部分を残しつつ、長く安心に使えるドラム式洗濯機と言えるのではないでしょうか。
冒頭に「電気代・水道代くらいでしかメーカー間の差が見えなくなった」と書きました。今回パナソニックがやったのは、“買った時の性能がどれだけ続くか”という新しい土俵を作ったことだと思います。カタログの数字じゃなくて、3年後の数字で勝負しにきた。
ここで差がつくなら、この界隈もまだ面白くなりそうです。
お高いです。
ただ、量販店で大幅値下げできるコツを書いてある記事がちょうど良くあるので、ご一読を。
実際の実機の確認や、口コミが出ましたら、また記事を上げていきたいと思います。
それではまた。
※本記事はNA-LX129Fの発売前に、パナソニック公式サイトおよび報道発表資料をもとに執筆しています。実機での検証は行っていません。
※運転音・消費電力量・使用水量は各社公式サイトの記載値(日本電機工業会自主基準による)です。日立BD-STX130Mは洗濯13kg・乾燥7kg、東芝TW-127XP5は乾燥7kgで、パナソニック・シャープ(乾燥6kg)とは測定容量が異なります。
※価格・仕様は2026年8月時点の情報です。実売価格は店舗・時期により変動します。
※「乾燥長もちユニット」の99.9%以上ブロックはパナソニック当社調べ。リント0.4g・髪の毛0.01gを送風運転後、熱交換器自動洗浄を200サイクル運転した過酷条件での、NA-LX129Eとの比較です。使用条件によって効果は異なります。
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